2013年7月26日金曜日

1.4. ここまでのまとめ

1.4 ここまでのまとめ



教育の目的は幸せになる為である。幸せになる為には、いつも 喜びを感じている必要がある。 喜びを感じ続ける為には、創造力が必要であり、創造力を培うには、正しい自尊心 正しい規範 正しい思考力が必要であることが解った。正しい自尊心 正しい規範 正しい思考力がどのように培われ、どのようなものであるかも簡単に見てきた。そして、正しい自尊心 正しい規範 正しい思考力の相互作用とそれぞれを教育の名の元、責任を持って教える所在も見えてきた。次に、それぞれの相互関係と責任所在を簡単にまとめてみる。


1)            教育上、子どもに対する、親が果たすべき責任

1.1)        自己存在の肯定及び正しい安全地帯の認識を培い個人的自尊心形成。  

1.2)        正しい知識を惜しみなく与え教え、正しい規範の形成の元を子供に築く、即ち、子供に「正しい良心」を形成する。

1.3)        いろいろな経験をさせ、初歩的な正しい思考法を教え導く。  

 
両親ほど最も自然にして最も好適な教育者はいない。― ヘルバルト

 
教育上、親の責任は本当に大きく広範囲に及ぶのである。保育という名にかこつけて、仕事を理由に子供を預けている行為は本来の子供に対する親の義務を放棄しているのに他ならないのである。

 
「託児(親が働きに出ているあいだ子供の世話を他の人にまかせること)は子供のためになるのだろうか?」この疑問を突き止めるため,米国立児童保健・人間開発研究所が行った一つの調査に関する情報がある。
14の大学の著名な幼児保育の研究者たちは1,364人の子供を生後から3歳になるまで追跡調査した。そのうちの20%余りは親が家で世話をしたが,残りの子供たちは託児所や有料のベビーシッターの家に預けられた。結果はどうだっただろうか。タイム誌は次のように述べている。「研究者たちは,質の高い託児所―大人が子供にすぐに反応してよく話しかけるような所―にいた子供たちのほうが,それほど関心を示されない環境にいる子供たちに比べて,言語能力や学習能力を身につけるのにわずかながら有利な立場にいることを発見した。しかし主な結論は,託児が子供の精神的,感情的成長に与える影響は,家族生活の質が及ぼす影響に比べると微々たるものであるということであった。……研究者たちの計算によると,子供たちの間に見られた違いで託児に起因するものはわずか1%で,家族内で経験する事柄の質の違いによるものは32%だった。このことから何が分かるだろうか。本当に意味のある教育は,家庭を中心になされているということである」。

 

 
更に、米国のウィスコンシン大学の研究者たちは,ごく幼い時期に親から引き離されるといったストレスとなる出来事が,ぜんそくや関節炎や白血病などの病気と関連していることを指摘している。アメリカン・ヘルス誌の記事によると,心理学者のクリストファー・コウは,「親から引き離されると,非常に幼い子供たちに特に不利な結果の及ぶことがあり」,「免疫機構が抑制される場合もあると考えている」。コウ博士は,「6か月未満の幼児を託児所に預けることさえ危険となりかねない」ことを示唆し,「我々は健康を最大限に活用するために,子供の感情的な安定性をはぐくむよう心がけるべきだ」と結論している。

 
加えて「人生の最初の3年間」の著者,バートン・L・ホワイトは「親と同じ程度のことを子供にしてやれる託児所などというものはない」と述べている。子供たちの人生の最初の3年間を子供たちと共に過ごしてやるために,親は出世を先に延ばし,さらには貧しい生活をもいとうべきではない,とホワイトは主張している。この提案には例外もあることを認めながらも,一般論を言えば,子供の必要にこたえ応じ,子供の成し遂げたことをほめ,その成長の方向付けをするのに一番適しているのは生みの親である,とホワイトは考えている。そして,「自分の子供を育てるのに,自分よりも優れた人が得られる可能性はそれほど高くない」と付け加えている。

現在、日本では教育法の名の下、本来責任を持たなくてならない親に責任を放棄させ、義務教育と言う場に子供を縛りつけ過ちを犯し続けている、しかも今後、年長児教育まで義務教育制を検討している状態である。まさに、悪夢である。


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