1.4 ここまでのまとめ
教育の目的は幸せになる為である。幸せになる為には、いつも “喜び” を感じている必要がある。 “喜び” を感じ続ける為には、”創造力” が必要であり、”創造力” を培うには、”正しい自尊心” と “正しい規範” と “正しい思考力” が必要であることが解った。”正しい自尊心” と “正しい規範” と “正しい思考力” がどのように培われ、どのようなものであるかも簡単に見てきた。そして、”正しい自尊心” と “正しい規範” と “正しい思考力” の相互作用とそれぞれを教育の名の元、”責任” を持って教える所在も見えてきた。次に、それぞれの相互関係と責任所在を簡単にまとめてみる。
1) 教育上、子どもに対する、親が果たすべき責任
1.1) 自己存在の肯定及び正しい安全地帯の認識を培い個人的自尊心形成。
1.2) 正しい知識を惜しみなく与え教え、正しい規範の形成の元を子供に築く、即ち、子供に「正しい良心」を形成する。
1.3) いろいろな経験をさせ、初歩的な正しい思考法を教え導く。
14の大学の著名な幼児保育の研究者たちは1,364人の子供を生後から3歳になるまで追跡調査した。そのうちの20%余りは親が家で世話をしたが,残りの子供たちは託児所や有料のベビーシッターの家に預けられた。結果はどうだっただろうか。タイム誌は次のように述べている。「研究者たちは,質の高い託児所―大人が子供にすぐに反応してよく話しかけるような所―にいた子供たちのほうが,それほど関心を示されない環境にいる子供たちに比べて,言語能力や学習能力を身につけるのにわずかながら有利な立場にいることを発見した。しかし主な結論は,託児が子供の精神的,感情的成長に与える影響は,家族生活の質が及ぼす影響に比べると微々たるものであるということであった。……研究者たちの計算によると,子供たちの間に見られた違いで託児に起因するものはわずか1%で,家族内で経験する事柄の質の違いによるものは32%だった。このことから何が分かるだろうか。本当に意味のある教育は,家庭を中心になされているということである」。
現在、日本では教育法の名の下、本来責任を持たなくてならない親に責任を放棄させ、義務教育と言う場に子供を縛りつけ過ちを犯し続けている、しかも今後、年長児教育まで義務教育制を検討している状態である。まさに、悪夢である。
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